こんちは、小田です(^^♪
ここ最近のコロナウイルスに端を発した様々な騒動には考えさせられる事が多いですね。
そんな中、前向きな(不安を煽る記事ではない)記事を少しずつ見かけるようになりました。
だからといって油断していいのではなく、日ごろからの体調管理と予防(標準予防策)に努めましょう。
3/14(土) 11:00配信 ヤフーニュースさん転載
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200314-00613266-shincho-soci&p=1
いまは感染拡大のスピードを抑えられるかどうかの瀬戸際、なんだそうだが、むしろウイルスへの恐怖心が過剰に煽られて、呼ばなくてもよい災禍さえ呼びかねない状況にある。だが、冷静に構え、できることをしていれば、ウイルスに恐れをなす必要はないのである。
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コロナウイルス狂騒曲も新たな局面に突入し、閉塞感がとめどもなく深まっている。各種イベントは自粛され、プロ野球も大相撲も無観客。そのうえ学校は休校で、寄せる大波の大きさに、社会全体が恐れをなしている感がある。実際、さる劇場関係者は、
「安倍総理の自粛要請を受け、2年以上かけて準備し、万端整った公演を泣く泣く中止にしました。とはいえ、きっと感染を防ぐためには、仕方がないのでしょう」
と語りながら、こんな不満も隠さない。
「総理は“多数の人が集まる全国的なスポーツ、文化イベント等については大規模な感染リスクがある”と説明しましたが、これではコロナウイルスが完全に終息するまで、どんなイベントを開催しても危険だと受け取られてしまう」
なにがどう危険か具体的な説明に欠けるため、恐怖心ばかりが煽られるというわけだ。その意味では、総理が小中高校の休校を要請した際の、「子供たちの健康、安全を第一に考え」という言葉も、学校に行けば子供の健康と安全が損なわれる、というメッセージにも受け取られかねない。
むろん、本当に子供に危険が及ぶなら、一斉休校もやむなしだろうが、感染症に詳しい浜松医療センターの矢野邦夫副院長は、
「子供が自宅に病原体を持ち帰り、家族が感染して流行するインフルエンザ向けの対策を、小児の感染者が少なく、感染しても重症化しにくいとWHOも明言しているコロナウイルスに適用したことには、疑問を感じます。ターゲットを外した対策だと思います」
と言いきる。さらにはイベント自粛についても、
「必要な緊急のイベントまで止まっているのは、いかがなものでしょう」
と疑義を呈する。いずれにせよ矢野副院長は、コロナウイルスに警戒しすぎの現状に警鐘を鳴らすのである。われわれも必要以上に恐れないために、敵すなわち新型コロナウイルスの性質を見極める必要がある。
まず、感染力だが、
「ウイルスの感染力を示す指標に基本再生産数があります。免疫をもたない集団のなかで、1人の感染者が直接感染させる人数の平均を示すもので、季節性インフルエンザの1~2に対し、新型コロナウイルスは2・5~2・6と、若干高い程度。風疹の約5、麻疹の約18にくらべると、かなり低いといえます」
と矢野副院長。では、致死率はどうだろうか。
「中国で3%、ほかの地域で0・3%程度といわれますが、実際の値はもう少し低いはず。死亡した人の数、つまり致死率の分子は比較的正確にわかりますが、本当の感染者数、つまり分母はわからないからです」
同志社大学客員教授で松本クリニック院長の松本浩彦氏も言う。
「現在、検査方法がPCR検査しかなく、これは検査を受けられる人数が限られるうえ、検査技師の腕が問われ、陽性と判断すべきなのに、陰性としてしまうケースが多いと考えられます。ですから、日本には感染者が1万人いると考えてもおかしくありません」
そうであれば、0・02~0・03%といわれる季節性インフルエンザの致死率と同程度か、それ以下になる。ちなみに2018年には、日本国内でインフルエンザによる死者数は3300人を超え、19年1月には、わずか1カ月で1685人を記録したが、だれも無用に警戒せず、粛々と日々を過ごしていたものである。
松本医師が続けるには、
「インフルエンザのウイルスは、くしゃみをすると10メートル飛びますが、コロナウイルスは飛べて2メートル。変異によって変わる可能性もあるとはいえ、元来が弱いウイルスなのです」
発熱と咳さえ排除できれば
ヒトに感染するコロナウイルスは、これまで6種類が判明しており、矢野副院長が説明する。
「そのうち4種類は風邪の原因になるウイルスで、一般の風邪は10~15%、流行期には、35%の原因がコロナウイルスです。残り2種類がMERSやSARSの原因ウイルスで、今回の新型は7種類目。発見当初は、MERSやSARSの同類と考えられましたが、現状の致死率をみるかぎり、1、2年後に振り返った際、指定感染症にするようなものではなく、むしろ風邪の原因となる五つ目のコロナウイルスだと考えられるようになるかもしれません」
未知のウイルスとはいえ、敵はそれほど手ごわくもなさそうなのである。それを理解したうえで、有効な予防法を確認していきたい。矢野副院長が続ける。
「最も有効なのは頻繁な手洗いです。石鹸と流水で最低20秒の手洗い、もしくはアルコール消毒をしてください。帰宅時、外出中にかかわらず、チャンスがあるかぎり行うのがよい」
一方、マスクは、
「電車やバスのなかでマスクをしている人は、周囲の人の口や鼻からの飛沫を吸い込まないようにしているのでしょうが、隣の人の咳の飛沫が飛んだあとも、同じマスクをし続けていますよね。すると、マスクの表面を触ったとき、手に病原体が移動し、その手で目や鼻の粘膜に無意識に触れれば、ウイルスに感染してしまいます。マスクは使ったら捨てなければならず、同時に手洗いが行われるときにのみ有効です」
もっとも、本当にマスクが必要な人もいる。
「咳や鼻水などの症状がある人、症状がある人をケアする家族や医療従事者、そして抵抗力がない人や妊婦さん。その人たちがアルコール消毒とセットで使用するのが大事で、それ以外の人が使用をやめてくれれば、本当に必要な人の手にマスクが渡ります」
言い換えれば、健康な人も漏れなくマスクをしている現状は、行きすぎだというわけだ。ほかに気をつけるべきことは、
「高齢者、抵抗力が落ちた人、妊婦は人ごみに出ない。やむなく出るときは手指消毒とマスクを欠かさないこと。発熱や咳の症状がある人がいる部屋では換気をしましょう。うがいは効果が確認されておらず、むしろ、新型コロナウイルス感染者がうがいをすると、水を吐き出すときに周辺にエアロゾル(気中分散粒子系)ができそうなので、避けたほうがいい。それから、バスなどでつり革に直接触れないように手袋をしている人がいますが、汚染した手袋に触れた手指で自分の粘膜に触れる恐れがあるから、効果は期待できません。やはり手洗いが大切で、予防をしたうえで日常生活を送ることが大事です」
「週刊新潮」2020年3月12日号 掲載
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